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こんにちはエクスです。
今回の記事では今では馴染みのある「アンドロイド」という言葉が初めて使われたフランスのリラダンの小説「未来のイヴ」を読んだ感想について書いていきたいと思います。
この小説は何と今から130年前の1886年にフランスで発表された元祖SFともいうべき作品で、日本の1886年といえばちょうど幕末から明治維新ぐらいの時期に発表されました。
坂本龍馬とかの時代ですね。
坂本龍馬の時代にアンドロイドっていう概念があったんですか?
そうですね。
当時から人間を模倣する機械という概念はあってアンドロイドという言葉は使われていたみたいです。
それを小説で初めて使ったのがフランスの小説家リラダンです。
はっきりいってこの小説
難解ぜよ!

急に坂本龍馬になるな!
ぼくが初めて読んだ「未来のイヴ」は創元ライブラリの齋藤磯雄さんの翻訳でしたが、日本語は日本語なのですが文章が古典的すぎて読解するのに難しくすんなに頭に入ってきませんでした。
でも2018年に光文社古典新訳文庫から出版された高野優さんの翻訳で出た現代語の方は現代の日本語で書かれているためようやく何が書かれているか分かりました。(笑)
高野優さん翻訳の本を読んで初めてひととおり読み終えたのですが
ストーリー的には青年貴族エウォルド卿が見た目はどこからどう見ても理想的な恋人であるミス・アリシアの卑俗な考え方と知性の欠如に絶望し悩みに悩んでエジソン博士に自分の恋人ミス・アリシアとそっくりのアンドロイドを作ってもらうことから話が始まります。
そのアンドロイドの名前は「ハダリー」
物語のほぼ全編でエジソン博士が開発したミス・アリシアとそっくりなアンドロイドのロボット・ハダリーの説明がこれでもかと事細かに解説してあります。
腕や手足、胴体、皮膚、体の構成要素などの組成がどうやって作られているかひたすらこれでもかと説明されています。
しかもその緻密な説明ゆえに実際にこのとおりにやれば作れるのではないか?と思えてしまうぐらい事細かな詳細なハダリーの説明にドン引き驚嘆させられます。
結局物語の最後はハダリーとエウォルド卿は以外すぎる結末を迎えるのですが、そこに至る前までの前哨戦といいますか前話がとにかーく長いです。(←失礼)
また世俗的な人間と人間を模倣する機械・アンドロイドのハダリーを対比して語られる内容に、もはやサイエンスフィクションというよりも、人間とは何か?を考えさせられる哲学書のような印象を受けました。
読み進めているうちに何か自分が人間とは何かというテーマの答えを模索している高尚な存在に錯覚してきます。

感情移入しすぎやろ
さくっと読める本ではないですが、ようやく2020年代現在ロボティクスやアンドロイドという言葉が普通に使われてきましたが、それよりも130年昔に既に現代を予知しているような物語の機知に富んだセリフや言い回し、エジソン博士とエウォルド卿の会話のやりとりなどが本当に130年前に書かれたものだろうか?と疑いたくなります。
それを踏まえて読むと本当にリラダンの想像力というか未来を予見するセンスがずば抜けていることに驚かされます。
あくまでも読んだ感想なので物語を体系的にどうだったとかあらすじを事細かに説明することはしませんが、ロボットやAIが好きな方は1度は読んでおいて損はない小説というか人間とは何か?と探索するほぼ哲学書です。(笑)
あ、ぜひ哲学者の方にもおすすめです。

やかましいわ!
ちなみにこのリラダンの「未来のイヴ」という小説はギリシャ神話の「ピグマリオン物語」を下地に作られているという噂です。
ちなみにちなみに当ブログのガラテアロボティクスはピグマリオンの物語に登場するガラテアという象牙の彫刻の女性からとっています!
勝手に何かの親密な縁を感じています(笑)

どーでもいいわ!
それでは今日はこのへんで!
さいごまで見ていただきありがとうございました!(・ω・)ノ
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